はっきり言おう
私は目の前の少女に惹かれている
初めてこんなに一緒に居たいと思ったのは彼女が初めてだ
多分、これが本気というものなんだろう
「…へ?今何て言った?」
「じゃあ、私の家に住まないか?と言ったが」
はロイの発言に驚いた。
まさか一緒に住もうなんて言われると思っていなかったからだ。
これはにとってありがたい話なのだが、
いきなり来た身元不明の自分を助けてもらい、
更に居候までさせてもらうというのは悪い気がした。
「でも、これ以上ロイに迷惑かけるわけにも…」
「…うーん…ではこうしよう。私はの生活を保障する。
君は私の家の家事をする。等価交換だよ」
ロイは満面の笑みで言った。
ロイにとって家事をしてもらえれば助かるし、
何より、の傍に居たいという気持ちが大きかった。
まだ口には出さないが。
「本当に良いの?」
「その方が、私としても助かる」
「はっはっは。決まりだな」
「よ、よろしくお願いします!」
は深々とお辞儀した。
翌日
とロイはハボックの運転する車に乗っていた。
ロイの家に行くためだ。
着いたはまず驚きのあまり声を失った。
「どうした?」
「お、大き…!」
しかも庭付き。
流石、国家錬金術師で大佐の地位に就くロイの家だ。
自分の家からしてみればかなり大きいのだが、
当の家主は何でもない風に「そうか?」と言いって玄関へと向かう。
「俺達と違って給料良いからねぇ」
ハボックがぼそりとに囁いた。
に宛われた部屋も家の外観を裏切らない位に広い部屋だった。
自分から見たらかなり広い。
日当たりの良い南向きの窓。
2階のこの部屋から見下ろす風景も穏やかで最高の部屋なのだ。
が、としては余りにも勿体ない部屋だったので、ロイに抗議をした。
しかし、ロイ曰くこの家の部屋は全てこんな感じらしく、
は仕方な…有り難く、この部屋を使わせて貰う事にした。
「私の部屋は隣だ。家の物は何でも使って良いから」
「ん、わかった。ありがとう」
「では、私は仕事に戻らねば…ハボック!」
「へーい」
壁に掛けてある時計を見て玄関で待機していたハボックに声をかける。
お見送りという事で、ロイの後に続いても玄関まで付いていく。
「それじゃあ行って来るよ。夕飯、楽しみにしておくから」
「うん!」
ロイが先に出て、ハボックがその後に続いて出ていこうとした。
しかしハボックはを振り返ると、の肩に手を置いてまたもや囁いた。
「大佐にゃ気を付けろよ」
何の事かと一瞬考えた後、は一気に真っ赤になった。
「ロイはこんな子供に手出すほど飢えてないでしょっ」
「さあどうかね〜」
笑いながらドアの向こうに消えていくハボック。
ドアはぱたりと閉められた。
「なぁハボック」
後部座席に座る上司をバックミラー越しに見る。
「何スか?」
「さっきの私とは新婚に見えないか?」
満足げにそう言うロイに、ハボックは呆れる。
これからの彼女の生活が心配だった。
ロイが出掛けた後の家は静かだった。
寂しい、とも言えるだろうか。
「こんな広い家でロイは…」
降下気味な思考を振り払おうと軽く左右に振り、暖かな日差しの当たる庭に出てみる。
庭はきちんと手入れされていて綺麗だった。
その中央に置いてあるのは白いテーブルと椅子に座って、あたしは日光浴をすることにした。
「あったかーい」
どうにもこの暖かさは気持ちよくて眠気を誘う。
幸い、さっき冷蔵庫を確認して夕飯のメニューは決定済み。
それに準備を始める時間にはまだ早い。
という事で家の中に戻ってリビングのソファーに寝転び、
携帯の目覚ましをセットしてちょっと眠ることにした。
さっきが庭に出ていた時に、を影からじっとり睨む男が居た。
は気付いていなかったが、その男はにやりと笑ってその場を去って行ったのだった。
← →
ロイの家に居候決定〜♪
羨ましいなぁ…ちゃん(ヲイ)
ハッ!それはそうと、なにやらアヤシイ人物がっ!!