ドアを壊してまで部屋に入ってきたアームストロング少佐。

どばっと涙を流し始め、勿論背景に光は欠かさない。





















「なんたる悲劇!!
 賢者の石にそのようなおそるべき秘密が隠されていようとは!」

涙を流しながらのアームストロング少佐の熱弁は止まらない。

「しかもその地獄の研究が軍の下の機関で行われていたとするならば、これは由々しき事態である!!
 我が輩だまって見過ごすわけにはいかん!!」

いかにもマルコーさんの資料の真実を知っているような口ぶりに、
エドがロス少尉とブロッシュ軍曹に無言の圧力を掛ける。

「ごごご、ごめんなさい…」
「あんな暑苦しい人に詰め寄られたら、喋らざるをえなくて…」

そんな2人に苦笑していると、ふとアームストロング少佐と目が合った。

「これは殿、久しぶりですな」
「お久しぶりですアームストロング少佐」
「先日は誠見事な術だったとヒューズ中佐から聞いておりますぞ」








し ま っ た








「ちょ、ちょっと良いですか、少佐!」

慌てて、壊れたドアの方へ少佐の背を押していく。
残された4人が、頭にクエスチョンを浮かべながらこちらを見ていたのが見えた。
部屋の中から死角の位置まで来ると、あたしは少佐と向かい合った。

「少佐……エドとアルにあたしが国家錬金術師になった事は…」
「! まだ話しておらぬのか…」

小さく頷く。


「…あの2人、絶対怒ると思うんです。
 確かに、いつかは話さなきゃいけないと思うし、話さなくてもどこかで必ずバレるとわかってます。
 でも…お願いします」

深く頭を下げた時、頭をわしわしと撫でられる。
はっと顔を上げると、そこにはにこりと笑った少佐が居た。

「承知した」
「ありがとうございます!」


「おーい!、少佐。何やってんだよ!」


「ぬ。エドワード・エルリックが呼んでおるな。行くとしよう」
「はい!」

















エドに何を話していたのかと聞かれたが、そこは曖昧に笑って答えを濁した。
ごめんね。
いつか絶対話すから…

「あれ…?そう言えばエドワードさん。右手、義手なんですね」
「ああ…えーと、東部の内乱の時にちょっとね……」
「そそ、それで元の身体に戻るのに賢者の石が必要でして」
「そうですか…それがあんな事になってしまって、残念ですね」

アームストロング少佐が涙を流しつつうんうんと頷き、決定的な一言を口にした。




「真実は時に残酷なものよ」




エドの目が僅かに見開かれる。
気付いた。

「真実…?」
「どうしたの兄さん」
「マルコーさんの言葉、覚えてるか?」
「え?」
「ほら、駅で言ってただろ」






『そして君ならば、真実の奥の更なる真実に―――――』






口元に手をあて考え込むエドがあたしを見遣った。

「そして、次に繋がる大事な物…。
 そうか。まだ何かあるんだ…何か……」

まさかあたしの口にした言葉が出てくると思わなかった為、突然に事に瞬きを繰り返す。
すると不意にエドの口の端が上がった。








エドの瞳には、再び現れた1本の道に対する感情。


「希望」が溢れていた。











 

レッツら原作沿い。
あぁぁぁ。第5研究所にたどり着けない…!
あと少し、あと少し、と思ってもなかなか進まないのです;